2014年4月6日日曜日

猫サンクチュアリ年代記 2:2002年~2004年 猫サンクチュアリの平和な時代


さて、2002年から猫サンクチュアリでの猫たちとの付き合いが始まったが、まだ、私は猫たちに「責任を持って」ご飯を運ぶ猫おばさんたちのメンバーではなかった。

当時は猫おばさんが4人、猫おじさんが1人いた。猫おばさんたちはそれぞれの持ち場があり定期的に食事を運んでいたが、猫おじさんは、それ以外のこと、猫サンクチュアリの見回り、猫ハウスの手入れなどをやっていたそうだ。

2002年、週末、私が猫サンクチュアリに通い始めたころ、そこにいたのは、ジロー、シロー、梅太郎、雪、小雪、ソックス、大黒丸、アンナだった。そのほかにも猫たちはいたが、私の差し出すチーズやカツブシを食べようと近づいてこれるのは、この7頭だった。彼らは全員避妊、虚勢していた。手術の費用を出したのは猫おばさんの一人で、あるとき、旅行のためにためたお金を、猫たちのために使ったそうである。

自転車置き場の猫サンクチュアリには、リーダーの雄が3頭いた。ジロー、シロー、梅太郎だ。三頭は平和に猫サンクチュアリを治めていた。

ジローは全身黒トラ、長い尻尾の大人の猫だった。後に猫サンクチュアリにやってくる歌麿と仲良くなった。雌猫のアンナとも仲がよく、アンナの背中に足を乗せて毛づくろいしたりしていた。

アンナは白の多い白黒猫で、内気だったが、毛皮はシルクのように見事な手触りだった。

シローは黒トラ模様の尻尾以外は真っ白で目は青い、性格の穏やかな猫だった。暇つぶしに猫の写真を撮って回る人間に抱かれても平気なのは、シローだけだった。後にシローは口内炎をわずらい、毎日猫おばさんから抗生物質を飲ませてもらうことになる。

梅太郎は、立派な白黒猫だったが、以外におしゃべりで、週末に猫サンクチュアリを訪れると、大声で泣きながら走ってよってきた。

雪と小雪は梅太郎と同じ白黒猫で、親子だった。母親の雪のほうが黒い毛皮が多く、尻のあたりには黒い毛皮の間に白い筋があり、まるでスカートをはいているように見えた。とても賢い猫で、当時給食の帰りに私が喫茶店に寄るのに気づき、店の入り口から中を覗き、私を探したりしていた。

小雪は白い毛皮のほうが多く、その毛皮は若さに輝いていた。夜、人気のなくなった自転車置き場を走り回り、木に駆け上り遊んでいるのを見かけた。寒い冬は、植え込みの街頭の上に座り、足を温めていた。小雪も賢かったのだ。

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