2014年9月27日土曜日

猫サンクチュアリ年代記2 5:年に数回会うぼっちゃん


ぼっちゃんは年に数回見かける猫である。なぜ坊ちゃんかと言うと、頭の模様の黒い部分が、ちょうど子供の坊ちゃん刈りのようだからだ。

年に数回、と言ったが、似たような模様の違う猫に数回会っているのかもしれない。

ぼっちゃんは白黒猫なので、人間をよく見分ける。今日も、大黒丸とミー子にご飯をあげていると、当然のようにご飯をもらいにやってきた。多少警戒しているが、必要以上に用心深くはならない。

大黒丸ともめることもなく、食事が終わると静かに立ち去った。

写真は9月27日のぼっちゃん


2014 Sep. 27 updated

2014年9月20日土曜日

猫サンクチュアリ年代記2 4:ヘンリエッタのファンクラブ


ヘンリエッタは非常に美しい猫である。

昨年2013年、春ごろ、子猫のときに現れた。ぴかぴかの子猫だった。白の多いクロトラぶちで、白い毛皮は真っ白で、クロトラの大きな水玉の毛はつやつやだった。

今年の春、給食に行くと、ヘンリエッタが、発情期でくたびれた雄猫を従えて座っていた。ヘンリエッタが昨年避妊していたことを知らなかった私はあわてたが、彼女は涼しい顔をしていた。

それは猫の話だが、人間にもヘンリエッタのファンがいるらしい。そのファンは週末だけ現れて、ヘンリエッタに缶詰を貢いでいるらしい。なぜなら、彼女は、週末に私の持っていったご飯をあまり食べないからだ。

それから、これは大黒丸が大怪我をする前のことだが、夕食を終えたヘンリエッタが、シロやカイ、大黒丸と連れ立って小学校に入っていくのを目撃した。

写真は今年の春のヘンリエッタ


2014 Sep. 20 updated

2014年9月13日土曜日

猫サンクチュアリ年代記2 3:金目青目のシロ


ソックスのいなくなった後、大黒丸の近くにいるようになった猫たちは、シロ、ミー子、カイだ。

しかし、シロが大猫サンクチュアリの常連になったのは2010年だ。真っ白いコートに、黒い縞模様の尻尾のシロは、右目が金色で左目が青のおとなしい猫だ。発情期の間も顔を見せることが多い。シロはミルクが大好きだ。

2010年にミー子が突然現れたとき以来、ミー子とは仲がいい。

ミー子は、全身が黒や茶や黄色のちょっと変わった三毛模様で、現れたときは、すでに大人の猫だった。避妊済みで、首輪をしていたので、何か事情があって捨てられたのだろう。おしゃべりで愛想のいい雌猫である。

模様のせいか、大黒丸の横にいるミー子は、遠めで見るとソックスが生きていたのだろうか、と錯覚してしまう。

カイが現れたのも、大体ミー子と同じ時期だと思う。そのときカイはまだ大人になったばかりだった。今でも、大黒丸を少し怖がっているようだ。

写真は、大黒丸と彼岸花



2014 September 13 updated

2014年9月6日土曜日

猫サンクチュアリ年代記2 2:大黒丸の災難


8月は猫の発情期だったようだ。去勢していないシロ、カイが横腹に怪我をして、大きな傷口になっていた。特に白猫のシロの毛皮は、血のせいであちこちピンク色に染まり、あいた傷口は痛そうだ。カイの怪我も決して小さくないが、シロもカイも若いせいか、なんでもないような顔をしてご飯を食べに出てくる。

大黒丸が先週の金曜日から姿を見せず、心配したMさんが探し回ったところ、土曜日、自転車置き場の中の自転車の下にうずくまっていたそうだ。日曜日にMさんと待ち合わせて大に会ったが、横腹に大きなこぶのようなものがあり、あまり動きたくないようだった。食欲もまったくなかった。

Mさんは、がんじゃないか、と疑った。私も重大な病気に違いない、と思った。大黒丸はもう13歳かそれ以上で、外で過ごす猫としてはとても高齢だ。病院に連れて行けたとしても、過激な治療を受けさせるのはかわいそうだ、と、Mさんも私も考えたので、様子を見ることにした。

大黒丸と別れるときには、もう会えないような気がした。

昨日の夜、Mさんからメールが来るまでの1週間、とてもつらかった。ほとんどずっと大黒丸のことを考えていたからだ。

メールによると、月曜日、Mさんは、大黒丸の横腹にあったこぶが破れているのに気づいたと言う。大黒丸は病気ではなく、発情期のけんかに巻き込まれて怪我をしたのだろう。
大黒丸は怪我の傷が化膿して、熱が出て体力がなかったので、捕まえて、獣医に見せることができたそうだ。

獣医に打ってもらった注射のせいか、今日私が会った大黒丸は先週末の衰弱がうそのように元気そうだった。食欲もあり、ご飯をたくさん食べた。本当によかった。

Mさんは、あらゆる意味で、大黒丸の命の恩人である。

写真は今年の大黒丸。


2014 September 6 updated