X-Patriate「体だけのこと」(A Physical Thing)の私的解釈
http://www.youtube.com/user/xpatriatemusic
今回は X-Patriate のアルバム『ラファイエットパークからの挨拶』(Greetings From Lafayette Park)に収録された「体だけのこと」(A Physical Thing)について。
ある女性がいる。彼女はワシントン DC にあるどこかの役所で働いている。多分、立派な肩書きがあるのだろう。夫もいるかもしれない。夫は政府の高官かのもしれない。ひょっとして、子供もいて、授業料の高い私立の学校に通っているかもしれない。
結婚していないとしたら、やはり長年付き合った、企業か政府機関かの高いポストにあるボーイフレンドがいるだろう。
ところで、最近、彼女は男と寝た。
寝た男がどこの誰か、ということはあまり関係ない。彼女がそういうことをした、というのが重要なのだ。
寝た場所は、少しは重要かもしれない。名の通ったホテルの部屋か、あるいは情事専門の安っぽいホテルか。他人の情事の記憶の詰まった部屋は、彼女を圧倒しただろう。
なぜなら、彼女は多分、育ちのいい女性で、名門大学を出て、それまで付き合った男たちは、彼女をそういう場所に連れて行かなかっただろうからだ。
夫かあるいはボーイフレンドがたまたま連れてきた、見知らぬ男、あるいはすっぽかされたデートでたまたま声をかけてきたバーの男かもしれない。
でも、ほんとうに、相手の男のことはどうでもいいのだ。
なぜ、彼女はそんなことをしたのだろう。
彼女は、「単なる体だけの関係」だという、月並みな言い訳をしたが、それでは、体以上の関係が重たくなったのだろうか。
でも、「単なる体だけの関係」は、彼女を打ちのめさなかっただろうか。彼女にかけていたのは「単なる体」だったのかもしれないのに。
A Physical Thing
Lyrics, Music, Instruments, Vocals by Alan J. Lipman
From "Greetings From Lafayette Park" (OneSuch 1091)
Copyright 2006-10
Alan J. Lipman/X-Patriate Music
All Rights Reserved
登録:
コメントの投稿 (Atom)
0 件のコメント:
コメントを投稿